名作速読朗読文庫vol.368 岡本 綺堂全集6 読上機能付

岡本綺堂 は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二（おかもと けいじ）。 著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

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岡本綺堂（おかもと きどう、1872年11月15日（明治5年10月15日） - 1939年（昭和14年）3月1日） は、

小説家、劇作家。本名は岡本 敬二（おかもと けいじ）。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中

浪華の春雨

鳥辺山心中

佐々木高綱

番町皿屋敷

板倉内膳正

修禅寺物語

玉藻の前

修禅寺物語

本文内容見本

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中国怪奇小説集　　夷堅志　　岡本綺堂

　　　妖鬼を祭る

　祁《き》州の汪《おう》氏の息子が番陽《はよう》から池《ち》州へ行って、建徳《けんとく》県に宿ろうとした。

その途中、親しい友をたずねて酒の馳走になっているうちに、行李《こうり》はすでに先発したので、汪はひとりで

馬に乗って出ると、路を迷ったものとみえて、行けども行けども先発の従者に逢わないので、草深い森の奥へ踏み込んでしまった。

　そのうちに日が暮れかかると、草むらから幾人の男があらわれて、有無《うむ》をいわさずに彼を捕虜《とりこ》

にして牽《ひ》き去った。行くこと何百里、深山の古い廟のなかへ連れ込まれて、汪はその柱へうしろ手に縛り付けられた。

何を祭ってあるのか知らないが、かれらは香を焚《た》き、酒を酌んで、神像の前にうやうやしく礼拝して言った。

「どうぞ御自由にねがいます」

　かれらは廟門をとざして立ち去った。かれらは人を供えて妖鬼を祭るのである。汪は初めてそれをさとったが、

今更どうすることも出来ないので、日ごろ習いおぼえた大悲の呪《じゅ》を唱えて、ただ一心にその救いを祈っていると、

その夜半に大風雨がおこって、森の立ち木も震動した。

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名作速読朗読文庫vol.368 岡本 綺堂全集6 読上機能付Professional版

NO VOL 件数 選択 　　　　　　作家名 タイトル 　　　　　　　カテゴリー　文字数　文字量

1 368 1 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 10 夷堅志（宋） 小説 16499 大

2 368 2 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 11 異聞総録・其他小説 13687 大

3 368 3 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 12 続夷堅志・其他小説 8890 大

4 368 4 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 13 輟耕録（明） 小説 7886 大

5 368 5 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 14 剪灯新話（明）小説 10336 大

6 368 6 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 15 池北偶談（清）小説 11402 大

7 368 7 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 16 子不語（清） 小説 14974 大

8 368 8 日本文学 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 17 閲微草堂筆記　小説 13264 大

9 368 9 日本文学 岡本 綺堂 月の夜がたり 　　　　　　　　小説 9306 大

10 368 10 日本文学 岡本 綺堂 停車場の少女 　　　　　　　　随筆 6305 大

11 368 11 日本文学 岡本 綺堂 当今の劇壇をこのままに　　　 随筆 1745 小

12 368 12 日本文学 岡本 綺堂 読書雑感 　　　　　　　　随筆 2197 小

13 368 13 日本文学 岡本 綺堂 虎 　　　　　　　　　　　　小説 8487 大

14 368 14 日本文学 岡本 綺堂 鳥辺山心中 　　　　　　　　小説 23361 大

15 368 15 日本文学 岡本 綺堂 二階から 　　　　　　　　小説 17053 大

16 368 16 日本文学 岡本 綺堂 廿九日の牡丹餅 　　　　　　　　小説 12657 大

17 368 17 日本文学 岡本 綺堂 鼠 　　　　　　　　　　　　小説 15083 大

18 368 18 日本文学 岡本 綺堂 年賀郵便 　　　　　　　　随筆 1552 小

19 368 19 日本文学 岡本 綺堂 白髪鬼 　　　　　　　　　　　　小説 19043 大

20 368 20 日本文学 岡本 綺堂 放し鰻 　　　　　　　　　　　　小説 5331 中

冊数合計 20冊 文字数合計 219058

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読みは　機械による自動読みです　読みに誤りがある場合はご連絡をいただけば、可能な限り、修正いたします　

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